松山市と高松市は結局どちらが都会なのか!?【都市の比較検証】

地方創生

四国に住んでいる方なら「四国で1番都会なのはどこ」という話を1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

四国には政令指定都市がなく、北海道は札幌、東北は仙台、九州は福岡みたいな圧倒的に都会な地方の中心都市がありません。

 

どこも似たり寄ったりなので余計に議論になってしまいます。ただ、人口や経済などの面からみると高知市、徳島市は除外され、四国No.1を争うのは松山市と高松市ということになります。

 

参考までに四国の人口トップ5を載せておきます。(2019年5月現在)

1.愛媛県松山市:510,963人/全国順位:35
2.香川県高松市:419,696人/全国順位:50
3.高知県高知市:331,414人/全国順位:79
4.徳島県徳島市:256,698人/全国順位:103
5.愛媛県今治市:153,886人/全国順位:177

※全国順位は東京特別区を含む

人口は高松より松山の方が10万人近くも多いですね。しかしながら、結論から言うと私は高松の方が都会だと思います。私は愛媛県民なのでここは松山と言いたいところですが……

それでは詳しくみていきましょう。

 

見た目

この章では、街並みの様子で比較したいと思います。シンプルな比較ですが見た目である程度判断できます。

 

メインストリート

両市で最も地価が高い地点を「Googleストリートビュー」で表示していますのでご覧になってみてください。

 

<松山市大街道2丁目4番13>

・坪単価:265万4545円/坪(2019年公示地価)

【印象】

道幅の広い商店街と路面電車が印象的なストリート。

大街道周辺は四国で1番高い地価で人通りも多いが、メインストリート沿いのビルはどれも古臭く、低利用の雑居ビルや青空駐車場も目立つ。建物の更新、再開発が急務と言ったところか。

一言でいうと「昭和」

 

<高松市磨屋町2番6外>

・坪単価:139万8347/坪(2019年公示地価)

【印象】

どこまでも続くオフィスビルと街路樹が印象的なストリート。

メインストリートには大企業の支店や国の出先機関などが集積し、比較的新しい建物が多い。「支店経済都市高松」というのも頷ける。まさに四国の政治経済の中心地である。

一言でいうと「リトル東京」

 

きじとら君
きじとら君

メインストリートは、誰がどう見ても高松の圧勝でしょう。普通に政令市並みの景観です。松山は落ち着いた感じで雰囲気はいいんですけどね。

 

<JR松山駅>

・ホーム:2面3線

・1日平均乗車人員:6,982人(2018年度)

※昼の画像が無かっただけで悪意がある訳ではありません

【印象】

2000年に新設された三角屋根が特徴の駅舎。

市内中心部から少し離れているとは言え、10万都市レベルの貧相な佇まい。ライトアップで浮かび上がった「松山駅」の文字が何とも言えない哀愁を漂わせている。

現在、松山駅一帯の再開発に向け、土地区画整理や2.4kmの高架化工事が先行して進められているが、度重なる工事の遅れにより完成は2024年とされている。

 

<JR高松駅>

・ホーム:4面9線

・1日平均乗車人員:12,965人(2018年度)

【印象】

大きな広場と笑顔のラッピングがかわいい「たかまつえきちゃん」が迎え入れてくれる。

駅舎は近代的で、大都市の駅ビルと比べても見劣りしない。周辺は「高松シンボルタワー」や「JRホテルクレメント高松」などの超高層ビルが林立している。

現在、駅舎の隣にあるスーパー跡地を再開発する計画があり、四国の玄関口としてさらなる発展が期待される。

 

きじとら君
きじとら君

JR駅とその周辺も比べ物になりませんね。規模が全然違います。現状の松山駅は、既に高架化されている今治駅やホテルが併設されている宇和島駅にすら敵いません。

 

ちなみに両市とも中心部に私鉄があり、立派な駅ビルが建っています。

松山市駅(伊予鉄高島屋)

・ホーム:鉄道3面3線、軌道2面2線

・1日平均乗降人員:27,416人(2017年度、軌道線を含む)

・百貨店売上高:343.18億円(2018年度)

・店舗面積:43,000㎡

 

瓦町駅(瓦町FLAG、旧高松天満屋)

・ホーム:3面5線

・1日平均乗降人員:13,142人(2015年度)

・百貨店売上高:89億円(2013年度)※高松天満屋は2014年3月閉店

・店舗面積:34,914㎡

 

私鉄の駅ビルとその周辺の景観はほぼ互角ですが、数字を見ると松山市駅に軍配が上がります。

このご時世、地方の百貨店が343億もの売上を出しているのは、かなりすごいことだと思います。しかも、近くに三越がありますからね。

 

松山が市内中心部に新たな大規模商業施設を建てたがらない理由が何となくわかります。人口は減り続けている訳ですから、今以上に観光客を増やさない限り、同じくらいの施設ができれば確実に業績悪化するでしょう。

でも、街を新陳代謝させることが悪い事だとも言い切れません。街づくりは本当に難しいです。

 

都市景観

一部分を切り取った画像だけでは都市の全体像を把握できませんので、気になる方はGoogleマップ等で確認してみて下さい。

 

<松山市の景観>

「印象」

街のシンボル「松山城」からは市内や壮大な四国山地、瀬戸内海を一望でき、非常に美しい景観を生んでいる。この景観は全国的にも珍しい。

城山を取り囲むように、中高層ビルやマンションが密集している様は圧巻。中心部に都市機能を集約させた「コンパクトシティ」だということがはっきりと分かる。

 

<高松市の景観>

松山とは対照的に、高松は郊外まで都市化が進んでいることが窺える。ところどころに見える高層ビルがアクセントになり、港町の風景と相まって美しい都市景観を生んでいる。

幅の広い直線的な道路が多い印象。

 

きじとら君
きじとら君

「どっちが都会的に見えるか」と聞かれれば、それは断然高松でしょうね。まぁでも高い建物はないが中心部の密度がすごい松山、市街地が広く高層の建物が多い高松。それぞれ魅力があり、好みが分かれると思います。

 

数字で比較(20項目)

正直、数字は参考程度にしかなりませんが、ざっくりと把握することはできるので念のため載せておきます。全く同じ条件で集計されたデータとは限りませんからね。

少しでも条件や集計方法が違ったら比較しても無意味です。それから、都会度を比較する時に、スタバの店舗数とかセレクトショップがどうのこうのと、掲示板サイトや知恵袋でよく出てきますが、よく分からない比較方法ですね。

 

ほとんどの企業は、需要があると思われるところに出店し、業績が悪くなれば撤退するというだけの単純な話。つまり、田舎でも需要がある、あるいは集客が見込めるのであれば普通に出店するので、それで都会かどうかの判断はできません。

もちろん需要がある場所に、ヒト、モノ、カネが集まりますから、それをもって都会だというのは間違いではないですが、人口が多くても、仮に地元企業などの競合店が占領しているとなると、そのような地域にはわざわざ出店しないでしょう。

 

恐らく、スタバの店舗数などで比較したがる人は、都会への憧れがものすごく強く、自分の住んでいる街よりスタバが少ないところは、全て田舎だと勘違いしているのだと思います。まぁ視野が狭いというか何というか……もっと全体を見ないと比べようがありません。

 

<20項目で比較>※数字の大きい都市に赤色を付けています。項目は適当に選んだので悪しからず

松山市 高松市
人口(2015年) 514,865人 420,748人
人口密度(〃) 1,199(人/㎢) 1,121(人/㎢)
DID人口(〃) 429,624人 212,897人
DID面積(〃) 68.7㎢ 41㎢
DID人口密度(〃) 6,253(人/㎢) 5,188(人/㎢)
中心市街地面積 2.95㎢ 2.5㎢
製造品出荷額(2016年)※従業者4人以上の事業所 3,714億円 3,637億円
商品販売額(2014)※卸売・小売店 1兆3609億円 2兆313億円
商業事業所数(〃) 3,820事業所 4,223事業所
小売業売場面積(〃) 580,152㎡ 611,613㎡
大規模商業施設数(〃)※10,000㎡超 5棟 9棟
飲食店数(〃) 2,490事業所 2,471事業所
公会堂・市民会館施設数(2017) 4棟 2棟
道路総延長(2016) 2,329㎞ 2,827㎞
都市公園数(〃) 334 287
歳入総額(〃)※決算額 1,889億円 1,701億円
市税収入(〃)※決算額 683億円 635億円
空港利用者数(2018) 313万人(中四国の空港で最多) 204万人
港湾利用者数(2014) 120万人 225万人(瀬戸内地域の港湾で最多)
観光客数(2018)※上位2つの観光地合計 244万人(松山城ロープウェイ・リフト、道後温泉) 121万人(栗林公園、屋島)

 

きじとら君
きじとら君

たっ高松すげー!商業関連は松山を圧倒し、他の項目も人口が少ないのに拮抗しております。

高松の年間商品販売額2兆円というのは、政令市の熊本市(人口:約74万人)や川崎市(人口:約152万人)とほぼ同じ額です。

まぁ松山が製造品出荷額も商品販売額も人口の割に少ないというのもありますが……

 

まだ工業に関しては「大規模な工場が東予地方に集中しているから」と言い訳できますけど、商業はもうちょっと頑張って欲しいところですね。一応、四国最大の都市なのですから。

とは言え、松山のDID人口(人口集中地区)の数字は誇れる数値だと思います。これは松山市より少し人口が多い、姫路市や宇都宮市より上です。

 

DID人口が多いというのは、簡単に言えば「都市部にたくさんの人が住んでいるよ」ということです。要するに密度が高いので、都市部が栄えている証でもあります。

高松のDID人口や面積などのデータを元に分析すると、中心市街地が低密度で都市機能が郊外に分散されていることが分かります。

 

地方の政令市や三大都市圏などの繁栄している都市は、DID人口が高い傾向にあるので、3大都市圏以外の中核市はDID人口が増える街づくりをしなければなりません。

日本の地方都市は人口が減り続けている訳ですから、高度経済成長とともに郊外まで伸びた街を縮小する「コンパクトシティ」を目指して、都市構造を人口規模に合わせていくことが、地方都市が生き残るための戦略だと思います。

 

コンパクトシティの方が経済的合理性も上がりますし、公共交通などのインフラ面でも高齢者に優しいです。もちろん、資産価値の二極化や住環境の悪化など様々なデメリットもありますが、街の縮小は時代の流れではないでしょうか。

 

観光

せっかくなので観光でも比べてみましょう。

実際に観光スポットを訪れた人の評価で比べる方が、満足度や魅力のある観光地かどうか判断しやすいので、両市の人気観光地トップ10の口コミ数と星の数を元に比較したいと思います。

そこで掲載させていただくのは、観光系サイトの年間閲覧者数(2018)で首位の「じゃらん」さんのデータです。

 

【松山の観光スポット】※口コミ数などは執筆時点のものです

8月にオススメランキング 星の数 口コミ数
1.松山城 4.3 2,346
2.道後温泉 4.2 1,586
3.道後の温泉街 4.1 1,343
4.坊ちゃんカラクリ時計 4.0 1,228
5.大観覧車くるりん 4.1 555
6.えひめこどもの城 4.3 331
7.いよてつ高島屋 4.1 383
8.坂の上の雲ミュージアム 4.1 429
9.奥道後温泉 4.2 241
10.石手寺 4.0 409

 

【高松市の観光スポット】※口コミ数などは執筆時点のものです

8月にオススメランキング 星の数 口コミ数
1.栗林公園 4.4 1,389
2.さぬきこどもの国 4.5 451
3.屋島 4.1 534
4.サンポート高松 4.0 388
5.新屋島水族館 4.0 485
6.男木島 4.2 145
7.史跡高松城跡(玉藻公園) 3.9 505
8.高松市レンタサイクル 4.3 206
9.北浜alley 3.8 287
10.女木島 4.2 123

 

きじとら君
きじとら君

やはり、松山には温泉と城という強力な観光スポットをはじめ、歴史的建造物がそれなりにあるので、観光に関しては高松より魅力があり、観光客の評価が高いのではないかと思います。

 

まとめ

今のところ街の見た目も数字も高松が優勢なので、四国一都会な中心都市は高松市でいいと思います。名実ともに四国No.1ですわ。

ただ、松山には今後、大型の再開発が複数あるので、それらが計画通りに完了すれば景観的にはようやく高松に並べるでしょう。

当然ながら、高松にも再開発計画はありますから、並んでもすぐに抜かされると思いますが。

 

まぁ都会の定義なんてものは曖昧ですし、どっちが都会だの田舎だの実にどうでもいい話ですが、地域ネタはよく読まれる傾向にあるので、これからも定期的に書いていくつもりです。

ちなみに私は四国のどの街も好きです。4つの県庁所在地がそれぞれ発展して、四国を盛り上げていってくれればいいなと考えております。

 

地方創生
kijitoraをフォローする
きじとらblog